日本の強酸性泉・強酸性の温泉ランキング

日本のpH1.90以下の強酸性の温泉をまとめました!
源泉ごとでなく、施設ごとにまとめています。

温泉におけるpHの分類と入浴による効果

pH(ペーハー)とは、水溶液の性質を表す指標です。
0~14で表され、pH7が中性、それ未満を酸性、それ以上をアルカリ性としています。
数値が両端にいくほど、効果が強くなります。

pH値性質 効果
pH2未満強酸性・肌の古い角質を溶かすピーリング効果
・殺菌効果
・肌が一皮むけてツルツルになる
pH2以上3未満酸性
pH3以上6未満弱酸性・肌と同じ濃度であり肌に優しい
pH6以上7.5未満中性・肌に優しい
pH7.5以上8.5未満弱アルカリ性アンチエイジング効果(還元性、抗酸化性)
・肌の油分や汚れを落とすクレンジング効果
・肌の油分が乳化してヌルヌルする
pH8.5以上10未満アルカリ性
pH10以上強アルカリ性

今回は強酸性といってもpH2.00未満でなく、pH1.90以下でランキングしました。
気が向いたらpH1.91~2.00未満も探してみます笑

強酸性泉の温泉地 最新TOP5

日本の酸性泉の温泉地 最新の分析に基づく上位5位をご紹介!
各温泉地の平均でなく、一番酸性度の高い源泉で比べています。
酸性度が変わってしまうため、加水して利用されている源泉は除いています。

第5位 群馬県 草津温泉 ph1.7

草津温泉の6大源泉のphは、最新の2023年の分析で、
・万代鉱 ph1.7
・西ノ河原源泉 ph2.0
・湯畑 ph2.0
・白旗源泉 ph2.0
・地蔵の湯 ph2.0
・煮川の湯 ph2.1
ですので、平均でph1.96です。
最も酸性度が高いのは万代鉱のph1.7です。

第4位 青森県 酸ヶ湯温泉 ph1.53

混浴の大浴場 ヒバ千人風呂のうち、四分六分の湯はph1.53です。
日帰りの場合は朝8時~9時、宿泊の場合は加えて夜20時~21時が女性専用の時間になります。

第3位 山形県 蔵王温泉 ph1.5

ph1.5を誇る「善七乃湯」など、多くの酸性泉があります。

第2位 大分県 塚原温泉 ph1.3

湯布院温泉郷のひとつ、塚原温泉の唯一の入浴施設です。

第1位 秋田県 玉川温泉 ph1.13

他の追随を許さない、圧倒的王者!玉川温泉。
ph1.13という猛烈な酸性泉は、温泉好きでなくとも人生で一度は体験してみたいですね。

強酸性の温泉ランキング

第8位 恐山温泉 恐山菩提寺薬師の湯(青森県)

酸性・含鉄(Ⅱ・Ⅲ)-ナトリウム-塩化物泉 ph2.16

酸性-含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉(硫化水素型)ph2.83

酸性-含硫黄-ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉(硫化水素型)ph2.22

酸性-含硫黄-鉄(Ⅱ・Ⅲ)-ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉(硫化水素型)ph1.89

恐山温泉の源泉は以下の通り。

源泉 恐山4号泉、恐山11号泉の混合泉(冷抜の湯)ph2.16 分析2015
源泉 恐山5号泉(花染の湯)ph2.83 分析2015
源泉 恐山9号泉(御法の湯)ph2.22 分析2019
源泉 恐山10号泉(古滝の湯)
源泉 恐山12号源泉(薬師の湯)ph1.89 分析2015

境内にある4つのお湯のうち、薬師の湯のphはなんと1.89です。
(古滝の湯は分析書がなく不明)

第6位 草津温泉 西の川原露天風呂(群馬県)

ph1.7 酸性-水素-硫酸塩・塩化物温泉

草津温泉の6大源泉のうち、最も酸性の源泉は万代鉱でph1.7となっております。
そのお湯に入ることができるのが、西の川原露天風呂です。

なお、次の5位タイの御座之湯とは同じ源泉(万代鉱)です。

第6位 草津温泉 御座之湯(群馬県)

ph1.7 酸性-水素-硫酸塩・塩化物温泉

草津温泉の6大源泉のうち、最も酸性の源泉は万代鉱でph1.7となっております。
そのお湯に入ることができるのが、御座之湯。
御座之湯では、6大源泉のひとつ、湯畑にも入れますが、こちらはph2.0です。

なお、5位タイの西の川原露天風呂とは同じ源泉(万代鉱)です。

https://onsen-kusatsu.com/gozanoyu/

第5位 酸ヶ湯温泉 酸ヶ湯温泉旅館(青森県)

ph1.71 酸性・含硫黄・鉄(Ⅱ・Ⅲ)-アルミニウム-水素-硫酸塩・塩化物泉(硫化水素型)

ph1.53 酸性・含鉄(Ⅱ・Ⅲ)-アルミニウム-硫酸塩・塩化物泉(硫化水素型)

ph1.74 酸性・含硫黄・鉄(Ⅱ・Ⅲ)-アルミニウム-硫酸塩・塩化物泉(硫化水素型)

根強いファンが多い酸ヶ湯温泉の源泉は上記のとおりで、どれも強い酸性泉。
・源泉 熱湯 ph1.71
・源泉 四分六分の湯 ph1.53
・源泉 冷の湯(大)(小)、鹿の湯、春日源泉混合泉 ph1.74
テルマエロマエの撮影にも使用された旅館です。

第4位 蔵王温泉 善七乃湯(山形県)

ph1.5 酸性・含硫黄-硫酸塩温泉

第3位 塚原温泉 火口乃泉(大分県)

ph1.3 酸性・含鉄(Ⅱ・Ⅲ)-アルミニウム-硫酸塩冷鉱泉

数多の素晴らしい温泉がある「おんせん県大分」にあっても、ずば抜けて特徴的な酸性泉。
2015年の分析ではph1.9だったものが、なんと2021年の分析でph1.3となっており、トップ3に躍り出ました。

第1位タイ 玉川温泉 新玉川温泉(秋田県)

ph1.13 酸性-含二酸化炭素・鉄(Ⅱ)-塩化物温泉

日本一の酸性泉を楽しめるのは新玉川温泉でした!
ph1.13と非常に強烈な酸性となっています。
源泉100%の浴槽から、お肌に優しく加水されて源泉30%まで薄められた浴槽まで、15種類もの浴槽でさまざまに楽しめます。

なお、次の1位タイの玉川温泉と新玉川温泉は同じ源泉(大噴)です。

https://www.shintamagawa.jp

第1位タイ 玉川温泉 玉川温泉(秋田県)

ph1.13 酸性-含二酸化炭素・鉄(Ⅱ)-塩化物温泉

日本一の酸性泉を楽しめるのは玉川温泉でした!
ph1.13と非常に強烈な酸性となっています。
源泉100%の浴槽から、お肌に優しく加水されて源泉50%まで薄められた浴槽まで、11種類もの浴槽でさまざまに楽しめます。

前回2005年の分析書ではph1.05だったのでさらに強烈でしたが、それでも圧倒的に日本一に変わりはありません。
次回2024年ごろに分析されるのかと思いますので、phがいくつなのか温泉オタクとしては楽しみです。

なお、1位タイの玉川温泉と新玉川温泉は同じ源泉(大噴)です。

https://www.tamagawa-onsen.jp/

一覧で見る

No.温泉施設pH分析
1秋田玉川温泉玉川温泉1.132014
1秋田玉川温泉新玉川温泉1.132014
3大分塚原温泉火口乃泉1.32021
4山形蔵王温泉善七乃湯1.52014
5青森酸ヶ湯温泉酸ヶ湯温泉旅館1.53-1.742022
6群馬草津温泉御座之湯1.72023
6群馬草津温泉西の川原露天風呂1.72023
8青森恐山温泉恐山菩提寺(薬師の湯)1.892015

加水等がされている温泉

源泉のphとしては酸性なのですが、加水等により実際に体験できるお湯とは違うため、加水等された温泉はこちらにまとめました。
=加水、=加温、=消毒ありの意味

蔵王温泉 下湯共同浴場(山形県)

酸性・含硫黄-硫酸塩・塩化物温泉

ph1.7のお湯に加水されている。蛇荒川折口、インキョ、上の川混合源泉。

蔵王温泉 上湯共同浴場(山形県)

酸性・含硫黄-アルミニウム-硫酸塩・塩化物温泉

ph1.8のお湯に加水されている。大湯1号源泉。

蔵王温泉 川原湯共同浴場(山形県)

酸性・含硫黄-アルミニウム-硫酸塩・塩化物温泉

ph1.9のお湯に加水されている。川原湯共同浴場源泉。

No.温泉施設pH分析
蔵王温泉下湯共同浴場1.72019
蔵王温泉上湯共同浴場1.82020
蔵王温泉川原湯共同浴場1.92019

分析日が古い又は不明

ph1.90以下かもしれないのですが、分析日が10年以上前だったり温泉分析書自体が不明な施設は、最新のお湯の状態が分からないためこちらにメモしました。(温泉法により10年ごとの温泉分析書の掲示が義務付けられている)

  • 蔵王温泉 源七露天の湯(山形)pH1.7 2002年分析
  • 蔵王温泉 大露天風呂(山形)ph1.9 2009年
  • 蔵王温泉 新左衛門の湯(山形)直近はph1.9以上か 2006年はph1.7 
  • 蔵王温泉 すのこの湯 かわらや(山形)pH1.9水 2019分析?
  • 川湯温泉 お宿欣喜湯(北海道)pH1.8 平成15年分析
  • 中ノ沢温泉 御宿万葉亭(福島)pH1.9 平成16年分析
  • 沼尻温泉 田村屋旅館(福島)pH1.9 平成16年分析

強酸性の温泉ランキング【野湯編】

無料で入れる開放的な野湯のランキング。
分析日がいつか分からないのでご参考までに。

第4位 ph1.65 カムイワッカ湯の滝(北海道)

第3位 ph1.41 川原毛温泉 川原毛大湯滝(秋田県)

第2位 ph1.2 東温泉(硫黄島)(鹿児島県)

第1位 ph0.9-1.1 香草温泉(群馬県)

一覧でみる

No.温泉施設pH分析
1群馬香草温泉0.9-1.1
2鹿児島東温泉(硫黄島)― 1.2
3秋田川原毛温泉川原毛大湯滝1.41
4北海道カムイワッカ湯の滝1.65